リーガルパートナーズ法律事務所
弁護士
杉本 佳英氏
2011/12/29 16:00
◆業種
弁護士
・小学生:考古学者
母方の祖母が、骨董品を数多く収集していた関係で、子供の頃、祖母の家に遊びに行くたびに壷や皿を見ていたため、古い物に興味を持つようになりました。
これがきっかけに考古学者になりたいと思うようになりました。
あと、小学生のころ、恐竜や化石に興味があったので、何か出るんじゃないかと思って、よく地面を掘っていた記憶があります。
ちなみに何も発見したことはありません。
・高校生:プロテニス選手
高校時代、ソフトテニス部に所属していました。
高校のテニス部顧問の先生が厳しく、とにかく勝たないことには怒られていました。
小さな大会でしたが、テニスを始めて一年と少しぐらいで、ある大会で決勝まで進出し、結局、準優勝で終わったのですが、試合後の報告で、今日は褒められるだろうと思った時も、優勝できなかったためラケットで殴られたりしていました。
この時に培った忍耐力は今も宝だと思っています。
・大学生:陶芸家か弁護士
陶芸家については、上述したとおり、小さい頃から古い物や壺や皿というものに興味があったため、大学3年生のときに陶芸を始めました。
はまってしまい、陶芸家になりたいなと思っていました。
弁護士については、母の知人に弁護士の先生がおり、私の両親が離婚する際に、よく自宅までその弁護士の先生が来てくれていたときがありました。
そのとき、その先生から、弁護士という職業は「人の話を良く聴いて問題を解決し、最後には『ありがとう』と言われる職業だよ。」とよく聞いていました。
そのころから、自然と弁護士という職業に憧れを抱くようになっていました。
◆毎日欠かさずしていることはありますか?
1、犬の散歩
去年(平成23年)9月に母が亡くなり、母が大切に飼っていた愛犬の散歩をしています。
朝の5時頃から、散歩に連れて行けとキュンキュン鳴き出し、顔や手をひっかいてきます。
まだ寝たいので、朝ご飯をあげて誤魔化したりしますが、食べ終わったらまた「散歩に連れてけ」と鳴き出すので、30分ぐらい散歩します。
2、母の仏壇に手を合わせる。
母の仏壇に、緑茶とコーヒーをお供えして、「ありがとうございます」と心の中でつぶやき、毎日仏壇に手を合わせます。
こうすることによって、その日一日、頑張ろう!という気持ちになれます。
◆自分の支えになった、或いは変えた人物・本は?
1、人物「母」
正直なところ、周りの人全てに支えてもらっていると日々感じます。
その中でも母の存在は大きいと思います。
「いつも謙虚な姿勢で、人に感謝しなさい。」と言ってくれたのが一番印象に残っています。
また、母は、高校時代、部活ばかりしていた私に、「勉強をしなさい。」と一度も言ったことはないのですが、礼儀には厳しい人でした。
病院で、母が、ガンだと聞いたときには、言葉も出ず、母と一緒に泣きました。
あまり親孝行出来たと思っていないので、母が亡くなった時は、「もっといろいろと親孝行ができたのではないだろうか?」と申し訳ない気持ちでいっぱいで落ち込みましたが、今の事務所の所長や先輩、友人から支えてもらい、今はそんな母に、今は感謝しています。
平成24年4月に独立開業しますが、その姿を母に見せることができなかったのが残念です。
これからは自分を見て、立派な母だったと言ってもらえるように頑張りたいと思っています。
2、本「聖の青春」 大崎 善生著
司法試験を受験しているときに、友人の紹介で手に取った本です。
(村山聖9段、病気のため29歳でこの世を去ったA級棋士の物語。)
生きることについて考えさせられると共に、勝負の世界で生き抜く心構えなどを学べたと思います。
◆自分の人生を変えたきっかけになった言葉は?
1、母の言葉
「勉強はしなくていいから、いつも謙虚な姿勢で、人に感謝しなさい。」
この言葉は、今の自分の形成に大きく影響したと思います。
2、「凡事徹底」
顧問会社の社長さんとお酒を飲んでいた時に、たまたま教えてもらった言葉です。
酔っ払いながらも手帳に書き、それ以来いつも大切にしています。
「誰にでもできる平凡なことを少しずつでいいので積み重ねていけば、大きな力になる。」という意味だと理解しています。
3、「小さなことからこつこつと」
西川きよしさんの言葉。
小さいことでもあきらめずに「こつこつ」頑張るという、今の仕事スタイルの元になっている言葉です。
仕事においても、最後まであきらめずに、依頼者のために最善を尽くすよう常に心がけています。
4、「木も見ず、森も見ず」
「平成のテキトー王」こと高田純次さんの言葉。
特に意味はないのでしょうが、意外と奥が深い言葉だと思っています。
◆人生の転機はいつどんなことでしたか?
転機ということでいうと、毎日が転機なのではないかと思っているので、特に意識したことがないのですが、強いて挙げるなら2つあります。
1、母が、3年前にガンだと診断され、56歳という若さで亡くなった時。
人生何があるか分からないので、「一日一日後悔することのないように生きなければいけないな。」と心の底から考えるようになりました。
2、平成24年4月の独立開業。
「独立しようと思っている。」と所属事務所の鈴木沙良夢(サラム)弁護士に相談したときに、鈴木弁護士が「一緒にやりましょう。」と言ってくれた時。
鈴木弁護士は、物凄く勉強家で、法律知識、リーガルセンスもずば抜けていて、同じ弁護士でもこうも違うものなのかと感動した人物です。
この人となら、依頼者の方に喜んでもらえる仕事ができると確信し、快諾しました。
◆問題、障害或いは試練は?どうやって乗り越えたのですか?
司法試験には、三度目の正直で合格した。
一度目も二度目も不合格発表の後、行きつけのバーに行くと常連客がテキーラをご馳走してくれました。
十数人の常連客から一杯ずつテキーラで乾杯していき、次の日(正確には、3日間ぐらい)は布団から出れないぐらい気持ち悪く、来年は、こんなに飲まされては死ぬなと思い、勉強に励みました。
(翌年、合格しましたが、結局お祝いで同じ量のテキーラを飲まされましたが。)
また、受験時代、現在所属している事務所で働いていたので、試験に落ちたとき、先輩弁護士の先生方から手紙をいただき、その手紙を試験勉強の合間に何度も読み返し英気を養ったりしていました。
【仕事上の問題障害について】
まず、人のせいにしないようにしています。
起きたことは必然だし、試練だと思って受け入れ、自分でできることを一つ一つ丁寧に始めるようにしています。
【プライベート上の問題障害について】
お酒を飲んで寝ます。
◆夢は?
プライベートでは、今年から再開したテニスで、もう一度試合に出たいと思っています。
また、トライアスロンにも挑戦したいと思っています。
仕事についての夢としては、正直者が、馬鹿をみるようなことがない社会を作る仕事をして行きたいと思っています。
私たちの仕事は、依頼者の方が抱える問題を、様々な方法で解決しなければならないプロの仕事だと思っています。
プロというと、法律は何でも知っている、あらゆる問題をうまく解決できるというイメージを持たれるかもしれません。
しかし私は、プロは何でも知っている人のことではなく、「自分が知らないことを知らない」と正直に言い、勉強する謙虚さを持つことではないかと思っています。
このような考え方に賛同して下さっている顧問会社の皆様や、依頼者の皆様お陰で、平成24年4月に独立開業できることになりました。
夢は、私を頼ってきてくれた依頼者の皆様が、正直者ゆえ不合理な事態に遭わない、遭ったとしても被害が回復できる方法を模索していくことができる事務所を作っていくことです。
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