株式会社フロムワン
専務取締役
岩本義弘氏
2011/7/19 16:00
◆業種
出版業、サッカー解説者
◆子供のころになりたかったものは?
学校の先生
小学校の担任の先生が、とても良い先生だったために憧れた。
元々勉強が好きだったということもあるが、算数の問題が解けると、2学年上の問題にまで挑戦させてくれた。
難しい問題を、上手にタイミング良く提供してくれる先生で、「自分も同じように人に教えられたら良いな」と思った。
また、勉強が好きになったのは両親の影響が大きいと思う。
特に父の本が家にたくさんあったので、幼い頃から多くの本に囲まれて育った。
小学生の頃から「三国志」(吉川栄治著)が好きで、何度も繰り返し読んだ。
大学の卒論も三国志をテーマに書いたほどだ。
サッカー少年の私が、スポーツも勉強も両立できたのは両親のおかげだと思っている。
◆毎日欠かさずしていることはありますか?
サッカーを観ること。
週末はスタジアムに行って取材をし、テレビ番組も必ずチェックしている。
ヨーロッパのサッカー中継も、できる限り観るようにしている。
特にイタリア・セリエAは、10年以上、スカパー!の中継解説を担当させてもらっているので、欠かさずに観ている。
サッカーに携わる時間を減らさないように意識している。
これが自分のライフワークだと思っている。
◆自分の支えになった、或いは変えた人物・本は?
サッカー漫画「キャプテン翼」(高橋陽一著)
小学校低学年の頃に出会った。
「キャプテン翼」を通じて、サッカーの楽しさを知り、上手くなればもっと楽しいことを教わった。
今思えば、サッカーに携わる仕事をするようになったのも、「キャプテン翼」の影響が大きい。
その著者である高橋先生に憧れ、どうしても会いたくて、「キャプテン翼」の特集を企画した。
それがきっかけで、今では高橋先生と一緒に仕事をさせてもらっている。
高橋先生の夢の一つであった、フットサルコート(「キャプテン翼スタジアム」)も実現できたし、国内外のサッカー選手に「キャプテン翼」の魅力をインタビューする仕事も担当させてもらっている。
高橋先生が監督を務める芸能人女子フットサルチーム、「南葛シューターズ」のGMをやらせてもらっている。
憧れの人と、一緒に仕事したり、フットサルをしたりすることは、最高に楽しい。
◆自分の人生を変えたきっかけになった言葉は?
1、「楽しむ」
楽しまないと仕事も意味がない。
そう考えて、自分が楽しめることを仕事にしようと、現在の仕事に就いた。
常に「楽しむ」ことを心がけている。
2、「一期一会」
約15年間、インタビューの仕事をしていることもあり、人との出会いをとても大切にしている。
そして、身内にしても他人にしても、その人自身を大事にしたいと思っている。
仕事のきっかけは人との出会いで始まる。
◆人生の転機はいつどんなことでしたか?
大学浪人中、人生を振り返り進路を変更。
父親が会社を経営していたので、高校2年まではそれなりに裕福に育った。
ところが、高校2年の時、父が経営不振から会社を手放すことになり、経済破綻に陥った。
「お金を稼がなくては」と考え、公認会計士になるため、大学は経済学部や商学部を受けたが不合格、浪人生となった。
しかし、学費を両親に頼ることはできない状況にあったため、新聞奨学生となり、住み込みで新聞配達をしながら、予備校に通った。
受験勉強をしながら新聞配達をするというのは、大変ではあるが意外とゆっくり考える時間がある。
配達をしながら色々考えることが出来た。
また、住み込みで新聞配達をしている人の多くは、夢を持っている人の集まりで、周りの大人たちの意見や人生観などに触れて、勉強になった。
いったい自分は、何が本当にやりたいことなか?本当に好きなことは何か?と真剣に考えた。
振り返ると、子供の頃から大好きだったことは、サッカーと本を読むことだ。
自分が本当にやりたいことは、「本に携わる仕事、編集や出版の仕事」だとわかった。
目標が決まると、後はどうすれば良いのか逆算して考えた。
大学は、より実践的なゼミを開催している大学を選んだ。
卒業生も出版関係に数多く就職している。
在学中は、先輩の紹介により、「東京ウォーカー」、「日本版フォーブス」、「まっぷるマガジン」などの記事作りをしている編集プロダクションでアルバイトをした。
原稿を取りに行ったり、掲載写真を選んだり、インタビューの文字起こしをしたりといった雑務が中心だったが、毎日が楽しかった。
ここでの経験や人との出会いもあって、卒業後も出版社に就職することができた。
当初は、ゲーム関連の総合週刊誌で、ゲーム、グラビア、スポーツ、音楽、本などのページを担当。
その後、日本が初めてワールドカップ出場を決めたことがきっかけで、「サッカー雑誌を創刊したい」と考え、「サッカー&サッカーゲーム」の雑誌を創刊した。
現地(フランス)で10試合を取材し、サッカーの面白さにより魅了され、サッカー専門誌をやりたいという気持ちが強くなり、転職を決意。
現在の会社に入社する。
最初は5人前後の小さい会社だったが、現在は60名を越える社員を抱える会社になった。
会社と一緒に成長できたと感じている。
◆問題、障害或いは試練は?どうやって乗り越えたのですか?
父に「申し訳ないが、お金がないから大学には行かせられない」と言われた時。
一瞬、愕然としたが、だからと言って大学に行かないという気持ちにはならなかった。
浪人して新聞奨学生をすることになった。
初めての大きな挫折だったが、不思議と後ろ向きにはならなかった。
思えば、幼い頃から本を読んでいたおかげだと思う。
好きでよく読んでいた偉人の伝記物は、ほとんどが成功した人の話だから、子供の頃から成功本を読んでいたのと同じことになる。
どの人も、障害にぶつかっても諦めずに続けることで成功している。
本をたくさん読んだことで、多くの人の成功体験を学べたのかもしれない。
プラス思考が自然と身についていた。
子どもの頃から多くの本が手に取れる環境に置いてくれた父に感謝している。
◆夢は?
1、会社をサッカーメディア(雑誌、サイト)No.1にしたい!
「サッカーメディアと言えばフロムワン」というポジションを確立したい。
2、いつかは、サッカークラブの経営に携わりたい!
3、3人の娘の父親としての願いは、3人のうち1人ぐらいは、サッカー選手を目指してほしい。
株式会社フロムワン
世界のサッカーを極めよう WEBサイト「サッカーキング」
キャプテン翼スタジアム
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