蒲田音楽学園保育園
理事長
山田皓一氏
2009/10/27
◆業種
音楽保育園理事長
◆子供の頃になりたかったものは?
1、牛車の乗り手
藁を積んで「うしうし」と言いながらのんびりと人や物を運ぶ仕事だ。
戦争中の疎開先で見て憧れた。
2、蒸気機関車の運転手
3、バイオリニスト
10歳の頃からバイオリンを始めて音楽の世界に入った。
◆毎日欠かさずしていることはありますか?
1、早起き。
だいたい3:45分頃起きて4:00のニュースを見るのが日課だ。
殆ど毎日3時間寝ると、目が覚めてしまい長くは寝ていられない。
又、昼間も全く眠くはならないのだが、電車だけは直ぐに寝てしまう。
あの心地よい横揺れには弱い。
2、日経新聞を毎日読む。
特に「私の履歴書」は欠かさない。
◆自分の支えになった、或いは変えた人物・本は?
高等学校時代の校長先生
「自己は自己の運命の開拓者である」と教えられた。
成功も失敗も自ら努力することだ。
成功は、周りの人や神様の助けがあったからかも知れないが、少なくとも失敗は己に原因がある。
成功も失敗も運命を開くのは自分自身である。
◆自分の人生を変えたきっかけになった言葉は?
「運命は「口ぐせ」で決まる」
佐藤富雄著、本の題名でもある言葉だ。
佐藤富雄氏は、北海道の貧農の生まれだが、今は医学・農学博士であり、ヘリコプターでモンブランにスキーに行ったり、ヨットを楽しんだり悠々自適の生活をしている。
物凄いプラス思考の持ち主で、口癖のように夢や目標を言い続けて叶えた人だ。
又、私は地元神社の総代を務めていて、言葉は「命葉(ことのは)」として大切にしている。
仏教には仏舎利、キリスト教には聖書があるが、神道は教えを言葉で伝承してきた。
まさに命がけで言葉を伝えて来たのだ。
又、日本の神様は、罪穢れを祓って下さる。
これも、罪は「積(つみ)」(重荷)、穢れは「木枯(けがれ)」(エネルギーが枯れている状態)を祓ってオーラを入れて下さると解釈できる。
神様は真にポジティブな存在だ。
そう思って神の前に額づくと、不思議と身体が軽くなり気力が湧いてくる。
◆人生の転機はいつどんなことでしたか?
父の死
厳しい父であったため、私は逆らうことも不良になることもなかった。
父が亡くなる3日前に、父の友人らと一緒に旅行に出た。
その時、男として初めて一人前の扱いをしてもらった経験は嬉しくて今でも心に残っている。
葬式の後に、現像されてきた旅行中の写真を見ると、写真の中の父は影が薄かった。
私も大学卒業を間近に控え、父はまだまだ56歳これからのときであった。
しかし、偶然か必然か亡くなる直前に一緒に旅行に出られたことに感謝している。
父の死により、21歳の私が父の経営していた幼稚園を継ぐことになった。
これは、私の人生の中で大きな転機となった。
◆問題、障害或いは試練は?どうやって乗り越えたのですか?
27歳、保育園を建て変え中、1%の可能性にかけて乗り越えた。
園舎の建替え工事中、急に銀行融資にストップがかかった。
同業者の不祥事が原因らしい。
銀行が一度、停止の決済を出すと撤回することは殆ど不可能だ。
しかし、私は1%の可能性に賭けた。
本店にまで出かけて行き、課長クラスでは話にならないから責任者と話をさせて欲しいと願い出た。
すると、常務取締役が対応してくれ、話が進むうち私の曽祖父が「万代順四郎」と分かると、常務の態度が変わった。
「万代順四郎様には大変お世話になりました。」と言って別の銀行を紹介してくれ即融資が実行されたのだ。
(「万代順四郎」は、三井銀行会長、ソニー会長、青山学院理事長を歴任した人物)
ご先祖様に助けられたということで感謝しているが、「銀行が融資停止を一度決済したのだからダメだろう」と諦めずに1%の可能性に賭けた成果である。
常にポジティブ思考、チャレンジ精神で行動している。
幼稚園から保育園に移行するときも銀行と掛け合った。
制度上の問題から、建物の担保を外してもらわないと先に進めない自体が起きた。
大手都市銀行との交渉は難航。
一般的に考えたら当たり前である。
銀行が、返済の終わっていない建物の担保を外すなどということはありえない。
しかし、私は諦めない。
銀行の頭取宛に4枚の手紙を書いて出した。
子供たちの未来を守るために、どうしてもこの保育園が必要だということを訴えたのだ。
結局、頭取には会う事も話すこともできなかったが、ある日「判子を持ってきて下さい。」と銀行の支店から呼び出しがあった。
信念を貫き、ほんの少しの可能性にかけ行動を起こした結果である。
多くの問題障害を盛り越えられたのも、全てポジティブな思考から生まれたプラス活力に恵まれたお陰だと感謝している。
◆夢は?
エル・システマを公立小学校に導入したい!
エル・システマとは、音楽教育を通じて貧困の子供たちの健全な成長を図るためのシステムで、ベネゼエラのユースオーケストラ「シモン・ボリバル・ユース・オーケストラ・オブ・ベネゼエラが有名である。
エル・システマの子供たちは貧困だけでなく元ストリートチルドレンの子供いる。
私は、「音楽をやっている子供は不良にならない」と考えてる。
なぜならば、音楽を奏でるには「心配り」が必要だからだ。
音楽は、「リズム」と「メロディー」と「ハーモニー」の3つの要素がバランスよく必要で、一つかけても上手く行かない。
バランスよく奏でるには、心配りが出来なくては成り立たないのだ。
カラオケの上手な人は心配りも上手だという説もある。
又、心配り、気配りが出来る人は、人の痛みが分かる。
不良の子供は孤独な子が多い。
自分勝手で一人ぼっちの人間は群れたがる傾向にある。
これを私は「マイナスの同質の結集」と呼んでいる。
そうなる前に、子供の頃から音楽に触れさせたいと考えている。
世の中は陰陽あってこそだが、バランスが大事である。
ポジティブな人は何事にもチャレンジする生き方をしているように思う。
音楽のもつ「カタルシス」(浄化作用)で、プラスの「氣」を子供たちにたくさん取り込んでもらいたい。
クラッシック音楽の普及を通して、経済活動も同時に行えば「共学・共栄」が確立される。
このビジネスモデルは、特許申請中で2008年6月に東京都経営革新事業承認取得したプランだ。
早く、現実に落とし込んで行きたい!
蒲田音楽学園保育園
http://www.kamata-music.co.jp/kms/index.html
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